なんだか自制心のあるらしくないおそ松兄さんの話
おそ松兄さんには萌えがないなぁ。と思っていたけどあれだよね。ただのガチだったってだけだったよね。というわけでおせっせはまだだけどたぶんR-18だと思う。
カラ松は酒があまり強くない。賑やかなのが好きで盛り上げたがるからペースは早いし、かっこつけてイッキとかするとすぐ潰れてしまう。だから、あいつが隣で飲むときにはこっそり俺が加減してやってたりする。
「カラ松ぅ~、兄ちゃんの酒こねーからこれよこせ」
「フッ…俺の選びし酒を兄貴も飲みたいというのなら、仕方ないな」
「はいはい」
「いやそれただのウーロンハイだろうが」
「違うなチョロ松…これは『俺に選ばれしウーロンハイ』だ」
「うっわぁイッタイ、イッタイよー痛松兄さん!」
そんなやり取りを横目に見つつ俺はあいつの前のジョッキに手をかけた。代わりにさっき頼んでおいたウーロン茶を置いといてやると、それを普通に飲んでいる。カラ松は、アルコール入ってなくても普通に楽しく『飲める』タチだ。飲んだところで空気読めないのは変わらないし、テンションがことさら上がるってわけでもない。潰れないほうが、楽しい時間が長く続いていいだろ。大きな口をあけて笑っているかわいい弟の顔を肴に、俺はウーロンハイを飲んでいた。
「…っはーやっとあいつら寝たよ、カラ松、おつかれ~」
十四松に一松を、カラ松にトド松を任せ、チョロ松の肩を支えながら家に帰り、全員布団に転がしてようやく居間で一息ついた。十四松は一緒に転がってそのまま寝ていた。いろいろと一瞬な奴だな、あいつ。ちなみに服はもー面倒だったから靴下だけ脱がしてやった。
「弟の面倒みんのもケッコー大変だわぁ」
「まぁな。だが兄として当然の勤めだ」
「はいはい、カラ松くんは立派なお兄ちゃんデスネー。…ところでさ、コンビニいかね?」
「えっ今からか?もう日付変わるぞ」
「兄ちゃんなんか飲み足りないのよ~、ちょっとだけ付き合ってよ」
「うーん…じゃあちょっとだけな」
「やったーカラ松やっさしー!」
玄関を出ると、ちょっと肌寒く感じた。さっきはチョロ松を引きずりながら帰ってたからあったかかったのかな、と思っていたら、後から出てきたカラ松が半纏を手渡してくれる。
「おっ気がきくねぇ。さーんきゅ」
「風邪をひいては大変だからな」
夜中ということもあって静かな住宅街を、なんとなくひそひそと話しながら歩く。公園でも行こうかね、などと他愛ない話をしていたとき、不意にカラ松がくっと首を上に向けた。
「おそ松、見てみろ。今日はいい月だなぁ…」
カラ松が、うっとりした口調でつぶやいた。見上げればちょうど真上くらいにきていた真ん丸の月は、うさぎもはっきり見えるくらいくっきりとしている。横を見れば月明かりに照らされてカラ松の顔がはっきりと見えた。酒を飲んだからか頬は赤く、少しまぶしそうに目を細めている。顔の力が抜けてきて、眉をゆるやかに下げ始めていたその顔に、ちょっと見とれてしまった。
「あっ!ちょっと待っててくれ」
ビールだのチューハイだのを何本かとテキトーなつまみを買ってコンビニを出たところで、カラ松が何かを思い出してまた戻っていったので、外でタバコを吹かしながら待っていた。
「すまん、待たせたな」
と言いながらカラ松がニコニコ顔で出てくる。
「何買ったの?」
「ふふ、あとからのお楽しみだ」
なんだろ。まぁ、こいつが楽しそうだからいっか。
「かんぱ~い!」
ビールの缶をぶつけると、ガコッと鈍い音がした。公園のベンチに買ってきたものを広げて、二次会の開始である。
「よし、じゃあ早速…」
カラ松がさっき自分で買った袋に手を突っ込んで、取り出したものを渡される。…お、あったかい。
「肉まんじゃん!」
「あったかくていいだろ?」
「イイヨイイヨ~、ナイスチョイスだカラ松!」
「そうか、よかった!」
まだ湯気の立ってるそれにかぶりつきながらビールを煽る。カラ松も同様だ。2人で飲むときには、あいつのペースは気にしないで飲みたいものを飲みたいように飲ませてやる。2人だったら酔っ払っても連れて帰れるし、他の兄弟がいるときはいろんな意味で面倒だからあんまり飲ませないだけで。
「…でな~、その時トド松が…」
「ははっマジで!それでそれで?」
カラ松の話をたくさん聞いてやる。普段あまり自分の話を聞いてもらえないカラ松はこうして話をきいてもらうとすごく喜ぶし、すっかり気を緩めてちゃんと自分の言葉で話すあいつの話を聞いているのは、俺も楽しいんだよね。カラ松は案外兄弟をよく見ていて(なのに空気は読めないっていう)俺の知らないエピソードもいっぱいあるし、ここで情報共有をはかることで、兄として兄弟全体を把握している。…のかな?
そうやって話をしたり聞いたりしながら飲み続けていると、カラ松は2本目のチューハイを空にした辺りでだいぶ酔っ払ってきた。
「おそまつ~、たのしいなぁ…」
空の缶を両手で持ってこっちを見ながら、とろとろの甘えた顔で笑う。顔の力がすっかり抜けていて、眉がハの字に下がっている。あぁもうかっわいい。すげぇかわいい。男だとか弟だとかそういうの全部吹っ飛んでただカワイイだけの生き物に見えてくる。思わず頬に手を当ててやると、ん~とか鼻にかかった声を出しながらすりすりと甘えてきた。…どこまでかわいいのお前。だからあいつらの前では飲ませたくないんだよ。こんなかわいいの、見せられるかっての。
「…っうぇっ?!カ、カラ松?」
と、急に指先をぬるりとした感触に包まれて思わず変な声が出た。見れば、人差し指と中指がカラ松の口内に納められている。中は熱くて、トロトロだ。カラ松がニィ、と目を細める。
「…んぅ…ひはふらら~…」
…??あ、いたずらだ~、ね。へぇー。…へぇー。
「っはぇっ??!」
咥えられた2本の指で舌を挟んでやると、カラ松の体がびくっと跳ねた。思わず手放してしまった空き缶が地面をカラカラと転がっていく。
「そーゆーいたずらしちゃうと…どうなるかわかってんの…?」
舌を扱くように指を出し入れする。唾液が溢れてきてじゅぽじゅぽと水音が立ち始めた。口の端からだらしなく溢れてくる。
「へぁ…っうぷ…ふっ」
舌先への刺激で体が反応し始めると、すぐに反射的に涙目になってしまう。腕をベンチにつかないと体が支えられなくなってきたようで、口を差し出すような体勢になっていた。何度か軽い痙攣をさせてやって、最後はゆっくりと指を抜く。ちゅぷ…と音がして、指と口の間で細く糸を引いた。その刺激で、また軽く震える。
「ふぁ…っあ…」
「カラ松、舌の先っぽ弱いのにそんないたずらしちゃダメよ?」
「ん…ちゅー、したい…」
すっかりスイッチが入ってしまったようで、欲望をそのまま口にしてくる。ん~~~~だーいぶグッとくるけど、とりあえず我慢。
「んー…してもいいけど、多分カラ松今ちゅーしたらイっちゃうよ?ズボン汚れたら困るだろ」
「う…こまる…けどぉ…」
したい…とかすれた声で言う。んんんんんん~~~~もうやめて!お兄ちゃんの(我慢的な意味での)ライフはもうゼロよ!
「…じゃ汚さないように脱いどく?」
えーいままよと、なかなかの変態的な提案をしてしまった。夜中とは言え公衆の場である公園で、局部を露出させるというのはなんというか、わかりやすく犯罪である。にも関わらず、もう頭がアホになってる目の前の弟はカチャカチャとベルトを外し始めた。やるのかよ!…やるのね。わかった!わかりました!観念します!!
「…太ももぐらいまででいいから。それで大丈夫だろ」
「ん…うん…あっ」
外気に触れた刺激だけで少し震えたようだ。もうすっかり出来上がってるカラ松のそこは、あと一押しもすれば吐き出してしまいそうなくらいパンパンだった。先端には雫がふるふると揺れている。うわぁ…俺の弟公園で勃起した局部露出してる…なんだこれAVでもなかなか見ねぇわ…うわぁ…うわぁ…。あまりの光景に若干眩暈がしてきた。
「じゃこっち向いて、引っ付いてな」
そういうと、上半身をこちらに向けて首に手を回してくる。片手を頭の後ろに添えてやって準備する。
「今から触るけど、ちょっと我慢な?」
「ぅあぁぅっ…!」
変な方向に行かないように軽くカラ松自身に手を添える。それだけで達してしまわないように、そっとそっと触ったけどやっぱり刺激は大きかったようで、カラ松の顔が快楽に歪んだ。ふーっ、ふーっと刺激を逃がすように大きく息をしていた。
「お、我慢できた。おりこうさん」
唇を合わせてやる。まずイカせてやろうと舌を絡めて吸い上げ、ギリギリまで引っ張って唇の合わさったところで食み、犬歯のところまできた先端をキュっと噛んでやった。びくびくびくっと大きく痙攣して、同時に勢いよく精を吐き出す。あ、よかった向き大丈夫、と…。確認してから唇を一旦離す。
「…っはぁっ、あっ、はっ…」
「ほら、すぐイっちゃったっしょ。…まだする?」
「んっ…」
聞かれればすぐ舌を伸ばしてくる。素直に求めてくるのがかわいくていやらしい。どうしてこんないやらしくなっちゃったかねぇと自嘲をこめて思う。ご希望通り今度は舌を直接咥えてやり、唇で扱いた。まだ固さを保っていた先端から、ふるりと蜜をこぼす。唇同士を合わせて舌を押し戻し、口内のいろんなところを突いてやる。添えていた手を少し強く握り込んで刺激してやると、あっさりと2度目の射精を迎えてしまった。
「…っぷは、ごっそーさん。汚さなくて済んでよかったな~」
顔中をぐちゃぐちゃにしてまだ肩で息をしているカラ松をナデナデする。息が整うまで、優しく抱きしめてやった。
「…っぐっぶじょい!」
「相変わらずブサイクなくしゃみだな…ってか早くソレ仕舞っとけ!」
そういうと、素直にズボンを上げる。まだうまく頭は回らないようでぼんやりと座っているカラ松を尻目に、散らかした宴会の後を片付けてゴミ箱に捨てた。
「…帰ろっか」
「うん」
手を差し出すと、へにゃっと笑いながら掴んできた。あぁくそ。一松じゃないけどもうクソ。さすがにここでするのはどうかと思う。したいけど。すっげーしたいけど。家に帰ったらもう容赦しねー。寝ててもしてやる。まじで。
悶々とする思いと一方で幸せを感じながら、2人で手を繋いで歩いて帰った。